画像生成AIで複数人物を描き分けるのに苦戦していませんか?本記事では、Stable DiffusionやMidjourneyで複数人物を正確に描き分けるプロンプトテクニックを詳しく解説。位置指定、特徴記述、構図設定など、成功率を向上させる具体的な手法を実例付きで紹介します。集団シーンの生成でお悩みの方必見の内容です。
複数人描き分けの基本的な課題と解決アプローチ
画像生成AIで複数人物を含むシーンを作成する際、多くのクリエイターが直面する問題があります。人物同士の特徴が混在してしまったり、意図しない人数が生成されたり、構図が崩れてしまったりといった課題です。
これらの問題は、AIの学習データの特性と、プロンプトの記述方法に起因しています。AIは膨大な画像データから学習していますが、複数人物が登場する画像では、人物間の特徴を明確に区別して理解することが困難な場合があります。
しかし、適切なプロンプト設計を行うことで、これらの課題を大幅に改善することが可能です。重要なのは、AIに対して明確で具体的な指示を与え、人物ごとの特徴と配置を詳細に指定することです。

人物配置の明確な指定方法
複数人物を描き分ける際の最初のステップは、人物の配置を明確に指定することです。単純に「3人の人物」と記述するだけでは、AIは適切な配置を判断できません。
効果的な配置指定には、方向性のある言葉を使用します。「left side」「right side」「center」「foreground」「background」といった位置関係を明示することで、AIに明確な指針を与えることができます。
具体的な例として、「A woman with long blonde hair standing on the left side, a man with short dark hair in the center, and a girl with curly red hair on the right side」のように、人物ごとに位置と特徴を組み合わせて記述します。
さらに効果的なのは、数値的な指定を併用することです。「from left to right」や「first person」「second person」「third person」といった順序を示す表現を使うことで、より確実な配置制御が可能になります。
人物特徴の詳細記述テクニック
各人物の特徴を明確に区別するためには、外見的要素を詳細かつ体系的に記述する必要があります。髪色、髪型、年齢、体型、服装、アクセサリーなど、可能な限り多くの差別化要素を盛り込みます。
髪に関する記述では、色だけでなく長さ、質感、スタイルも含めます。「wavy shoulder-length brown hair」「straight black hair in a ponytail」「curly short blonde hair with bangs」といった具体的な表現が効果的です。
服装の記述も重要な差別化要素です。色、素材、スタイルを組み合わせて、「red casual t-shirt and blue jeans」「formal black business suit」「white summer dress with floral patterns」のように詳細に指定します。
年齢や体型の記述も有効です。「young teenage girl」「middle-aged businessman」「elderly woman with wrinkles」といった表現で、人物間の違いを強調できます。

構図とカメラアングルの最適化
複数人物を効果的に描き分けるためには、構図の設計も重要です。適切なカメラアングルと構図を選択することで、各人物の特徴を明確に表現できます。
「medium shot」「wide shot」「group portrait」といったカメラアングルの指定により、全ての人物が適切に収まる構図を作成できます。特に「three-quarter view」や「side by side composition」といった具体的な構図指定が有効です。
奥行きのある配置を作る場合は、「depth of field」や「foreground and background separation」といった要素を追加します。これにより、人物間の立体的な関係性を表現できます。
照明に関する指定も構図の重要な要素です。「soft natural lighting」「even lighting on all subjects」といった記述により、各人物が均等に照らされ、特徴が明確に見える環境を作成できます。
プロンプトの構造化と優先順位設定
効果的な複数人描き分けのためには、プロンプト全体の構造を整理し、重要な要素に適切な優先順位を設定する必要があります。
基本的な構造として、「人数の明示」→「全体構図」→「個別人物の詳細」→「背景・環境」→「スタイル指定」の順序で記述することをお勧めします。
重要度の高い要素には重み付けを行います。Stable Diffusionでは括弧による強調「(important element)」や数値による重み付け「important element:1.3」が使用できます。特に人物の区別に関わる要素には、やや高めの重み付けを設定します。
ネガティブプロンプトの活用も重要です。「merged faces」「blended features」「unclear person count」「distorted anatomy」といった、複数人描画で起こりがちな問題を事前に除外します。

実践的なプロンプト例とバリエーション
ここでは、様々なシチュエーションに応じた具体的なプロンプト例を紹介します。
オフィスシーンの3人:
「Three office workers in a modern meeting room, (left: young woman with straight black hair in business suit), (center: middle-aged man with glasses and gray hair), (right: blonde woman with wavy hair in blue blouse), professional lighting, wide shot, detailed faces」
友人グループの写真:
「Four friends sitting on a park bench, from left to right: (teenager with red curly hair in casual hoodie), (tall man with beard in flannel shirt), (asian woman with long straight hair in yellow dress), (elderly woman with gray bob cut in cardigan), natural sunlight, group portrait」
家族写真スタイル:
「Family portrait of five people arranged in two rows, (back row: father with mustache, mother with brown shoulder-length hair), (front row: twin boys with different haircuts, little girl with pigtails), formal clothing, studio lighting, clear individual features」
これらの例では、人物ごとの特徴を括弧で区切り、配置を明確に指定している点が重要です。
生成後の調整と改善方法
初回生成で完璧な結果を得ることは稀であるため、結果に基づいた調整方法を理解しておくことが重要です。
人物の特徴が混在してしまった場合は、より具体的で対照的な特徴を追加します。例えば、髪色の違いを強調したり、年齢差を明確にしたりすることで改善できます。
人数が正確でない場合は、「exactly three people」「only four persons」といった数量の強調表現を追加し、ネガティブプロンプトで「extra person」「additional people」を除外します。
構図が崩れる場合は、より具体的な配置指定を追加したり、構図タイプを明示的に指定したりします。「symmetrical arrangement」「triangular composition」といった幾何学的な配置指定も効果的です。

各AI生成ツールでの特徴と対応
異なるAI生成ツールでは、複数人描き分けのアプローチに若干の違いがあります。
Stable Diffusionでは、重み付けとネガティブプロンプトの活用が特に効果的です。複数のサンプリング方法を試すことで、より良い結果を得られる場合があります。
Midjourneyでは、自然言語での記述がより重要になります。「–ar」パラメータで適切なアスペクト比を設定し、「–v」パラメータで最新のモデルを使用することをお勧めします。
DALL-Eシリーズでは、より詳細な自然言語記述が効果的です。特に人物の関係性や感情を含めた記述が、より自然な集団表現につながります。
トラブルシューティングとよくある問題
複数人描き分けでよく発生する問題と、その解決策を整理しておきます。
顔の特徴が似てしまう問題:異なる民族性、年齢層、性別を明示的に指定することで改善できます。「diverse ethnic backgrounds」といった記述も効果的です。
服装や髪色が混在する問題:より対照的な色合いを選択し、「distinctly different」「clearly contrasting」といった強調表現を追加します。
人物の重なりや融合:「well-separated」「clearly defined individual」「distinct persons」といった分離を強調する表現を使用し、十分なスペースのある構図を指定します。
背景と人物の境界が不明確:「sharp focus on people」「clear foreground subjects」といった前景強調の記述を追加します。
これらの問題は、プロンプトの段階的な調整により解決可能です。一度に全てを完璧にしようとせず、問題点を特定して個別に対応することが効果的です。
複数人の描き分けは画像生成AIの高度なテクニックの一つですが、体系的なアプローチと継続的な練習により、確実にスキルを向上させることができます。本記事で紹介した手法を参考に、様々なシチュエーションでの複数人描画にチャレンジしてみてください。
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