AIイラストで最も問題となる「手の描画ミス」をStable DiffusionのInpaint機能で簡単に修正する方法を詳しく解説。塗りつぶしツールの基本的な使い方から、自然な仕上がりにするコツまで、初心者でも分かりやすく説明します。手の指の本数や形の修正テクニックをマスターして、完璧なAIイラストを作成しましょう。
AIイラストの手の問題、諦めていませんか?
AIで美しいイラストを生成できたと思ったら、よく見ると手の指が6本あったり、関節が不自然だったり…。そんな経験はありませんか?
手の描画はAI画像生成の最大の課題と言っても過言ではありません。しかし、Stable DiffusionのInpaint機能を使えば、これらの問題を簡単に解決できるのです。
この記事では、Inpaintの塗りつぶし機能を使って手を自然に修正する方法を、初心者の方でも理解できるよう詳しく解説します。記事を読み終える頃には、手の修正に自信を持って取り組めるようになるでしょう。

Inpaint機能とは?基礎知識を確認
Inpaintの基本概念
Inpaint(インペイント)とは、画像の一部分を指定して、その部分だけを再生成する機能です。「塗りつぶし」や「部分修正」とも呼ばれます。
既存の画像の問題がある部分だけをマスク(塗りつぶし)で指定し、その部分のみを新しく生成し直すことで、自然な修正が可能になります。
手の修正にInpaintが最適な理由
- 局所的な修正が可能:画像全体を再生成する必要がない
- 元の画像の雰囲気を保持:修正部分以外は変更されない
- 細かい調整ができる:指の本数や角度を微調整可能
- 何度でも修正可能:満足いくまで繰り返し修正できる
手の修正に必要な準備
必要なツール
- Stable Diffusion WebUI(AUTOMATIC1111版推奨)
- 適切なモデル(手の描画が得意なものを選択)
- 画像編集ソフト(GIMP、Photoshop、またはWebUI内蔵エディター)
推奨モデルの選択
手の修正には以下のようなモデルがおすすめです:
- AnythingV5:バランスの良い手の描画
- RealisticVision:リアルな手の表現
- AbyssOrangeMix:アニメ調でも自然な手
Step by Step: 手の修正手順
Step 1: 問題のある画像を準備
まず、手に問題がある画像をStable Diffusion WebUIのimg2imgタブに読み込みます。この際、元の生成に使用したプロンプトをメモしておくことが重要です。
Step 2: Inpaintモードに切り替え
img2imgタブ内で「Inpaint」を選択します。画像の下にブラシツールが表示されるので、これを使って修正したい手の部分をマスクしていきます。
Step 3: マスクの作成(重要なポイント)
マスクの範囲は適切に設定しましょう:
- 手首から指先まで:手全体をマスクする
- 少し余裕を持って:周辺部分も含めてマスクする
- 境界線を自然に:直線的ではなく、自然な境界線を心がける
マスクが小さすぎると不自然な継ぎ目ができ、大きすぎると必要のない部分まで変更されてしまいます。
Step 4: プロンプトの調整
手の修正に効果的なプロンプト例:
beautiful hands, five fingers, natural pose, detailed fingers, perfect anatomy,
(hand focus:1.2), realistic hands
ネガティブプロンプトも重要です:
extra fingers, fewer fingers, fused fingers, bad anatomy,
malformed hands, missing fingers, extra arms
Step 5: パラメータの設定
手の修正に適したパラメータ設定:
- Denoising strength:0.3〜0.6(元画像の特徴を残しつつ修正)
- Steps:30〜50
- CFG Scale:7〜12
- Inpaint area:「Only masked」を選択
- Masked content:「Original」または「Fill」
Step 6: 生成と確認
設定が完了したら生成を実行します。結果を確認し、満足いかない場合は以下を調整:
- Denoising strengthの値を変更
- マスクの範囲を調整
- プロンプトを具体的に修正
よくある問題とその解決策
問題1: 修正部分が不自然に浮いて見える
解決策:
- Denoising strengthを下げる(0.3〜0.4)
- マスクの境界をぼかす
- 「Mask blur」設定を4〜8に調整
問題2: 指の本数が依然として正しくない
解決策:
- プロンプトに「five fingers exactly」を追加
- ネガティブプロンプトを強化
- 異なるシード値で複数回生成
問題3: 手のポーズが元の画像と大きく変わってしまう
解決策:
- Denoising strengthを0.2〜0.3に下げる
- ControlNetのOpenPoseを併用
- マスク範囲を必要最小限に絞る

応用テクニック:より自然な手を作るコツ
ControlNetとの組み合わせ
OpenPoseやDepthなどのControlNetを併用することで、より正確な手のポーズを指定できます:
- ControlNetでポーズを指定
- Inpaintで細部を修正
- 必要に応じて再度Inpaintで微調整
段階的修正アプローチ
一度に完璧を目指さず、段階的に修正することも効果的です:
- 第1段階:指の本数を正しくする
- 第2段階:指の形を自然にする
- 第3段階:細部のディテールを調整
参考画像の活用
修正したい手のポーズに近い参考画像があれば、それをimg2imgの元画像として使用し、低いDenoising strengthで修正することも可能です。
実践的な活用例
ケース1: アニメ調イラストの手修正
アニメ調の場合、リアルすぎる手は違和感を生むため:
- 「anime style hands」をプロンプトに追加
- 線画を重視したモデルを使用
- Denoising strengthは0.4〜0.5
ケース2: リアル系イラストの手修正
写実的な画像では:
- 「photorealistic hands」「detailed skin texture」を追加
- 高解像度での修正を推奨
- 光と影の整合性に注意
ケース3: 複数の手がある場合
複数人の手や両手が写っている場合:
- 一つずつ個別に修正
- 全体のバランスを確認しながら進める
- 手同士の相互作用(握手など)に注意

トラブルシューティング
生成が不安定な場合
- シード値を固定して、パラメータのみを調整
- バッチ生成で複数の結果から最適なものを選択
- モデルを変更してみる
メモリ不足エラーが出る場合
- 画像解像度を下げて修正後、アップスケール
- 「–medvram」または「–lowvram」オプションを使用
- 不要な拡張機能を無効化
修正時間を短縮したい場合
- Stepsを20〜30に減らす
- DPM++ 2M Karasなど高速なサンプラーを使用
- マスク範囲を最小限に絞る
まとめ:完璧な手を作るための重要ポイント
AIイラストの手の修正は、Inpaint機能を正しく使えば決して難しいものではありません。
成功の鍵となるポイント:
- 適切なマスク範囲:大きすぎず、小さすぎず
- 段階的な修正:一度に完璧を目指さない
- プロンプトの工夫:手に特化した表現を使用
- パラメータの調整:Denoising strengthが特に重要
- 忍耐強く取り組む:何度かの試行で理想的な結果を得る
最初は思うようにいかないかもしれませんが、練習を重ねることで必ず上達します。手の修正をマスターすれば、AIイラストの品質が大幅に向上し、より満足度の高い作品を作れるようになるでしょう。
カラスクコミュニティのご案内
画像生成AIについてもっと学びたい、作品を共有したい、仲間と交流したいという方は、ぜひカラスクのDiscordコミュニティにご参加ください!
カラスクとは?
カラスクは、AI artを通じてみんなを笑顔にするDAO化プロジェクトです。「スキマ時間」でWeb3で疲弊することなく、誰でも楽しめて報酬を得られるコミュニティを目指しています。
コミュニティで得られること
- 画像生成AIの最新情報や技術交流
- 作品の共有とフィードバック
- 初心者向けのサポート
- プロンプトのシェア
- コラボレーションの機会
初心者の方も大歓迎です!気軽にご参加ください。